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【閲覧注意】中欧旅行記(ポーランド・アウシュビッツ強制収容所編)105/365


まず初めに。このような時代がつい数十年前に起こっていたこと。

この負の歴史について、私たちは目を背けてはいけないと感じました。

その上で写真はなるべく厳選してから掲載していますが、中には不快に思う方もいるかもしれません。

そういった方はここで閲覧をおやめくださいね。

さて、朝早くからアウシュビッツ強制収容所に行ってみました。 古都クラクフからバスで90分。子供の頃から、いつか訪れてみたいと思っていた場所で、 詳しい解説が欲しくて、現地専門ガイドのpoulさんという方を尋ねてガイドいただきました。

クラクフやその周辺から直接行けるバスがあります。

さて、poulさんは

日本留学経験もありラーメンと猫が好きな、気の合うお兄さんでした。

個人で申し込んだので、私と奥さんだけの現地観光というのも良かったです。

様々なプランがあり、個人ガイドさんをつけて、公共交通機関を使った観光。

送迎付き観光。

バスで行く、グループ観光。

英語が得意な方はは、英語対応、且つバスツアーで探すと、ツアー費は格段に安くなりますね。

私たちは、日本語でしっかり聞きたかったのと、費用は削減したいということで

バランスをとって、個人ガイド、公共交通機関を使った方法を選びました。

到着したらまずは、腹ごしらえ。

ポーランド料理を教えてください、というと、このスープと下記の食べ物を教えていただきました。

しかし、今回中欧はスープがうまいです。本当にうますぎます。

そして安い。各地の屋台やお店でスープを飲んでいます。

これはバルシチと言いいます。そうボルシチに似てますね。

旧ソ連時代の影響を受けているので、このようなスープの種類もあります。

ポーランドはスープの種類が世界一らしいです。

こちらは、何か似てませんか?

そう、水餃子のようですね。

中にはミンチのお肉とチーズが入っていました。

名前をピロエギ

と言います。ロシアにピロシキという食べ物がありますが、これまた名称が似てますね。

ピロシキとは包む料理の事のようですが、語源はそこから来ています。

そして、なぜ餃子風か?

と言いますと、

という歴史がかつてありました。

その時にこの中華風の食べ物が伝わって来たのではという事でした。

さて、腹ごしらえもすんだところで中に入ります。

入り口は厳重なチェックがあります。テロを防ぐためだとか。

カバンの持ち込みに制限もあるので、

入り口近くにある小さな小屋のクローク(数百円程度)に預けましょう。

明るいスタッフさんが、対応してくださいました。

まず中に入って最初に目に飛び込むのがこの看板です。

見たことありませんか?

労働の自由を意味する言葉です。「働けば自由になる」

しかし、この言葉実際には嘘。

非人道的な扱いを受け、死ぬまで働かされる。それが実情です。

よく見るとBのアルファベットが逆さになっています。

これは、収容所に入れられた方々の、せめてもの反抗の現れのようです。

こちらはピルケナウ収容所。死の門とも呼ばれます。

この場所で、人の人生が3秒で決められます。

働けるものは右。

老人、妊婦さんなどの女性、子供は左。

右に行くものは、貴重品を全て取り上げられ、強制労働が決定します。

左に行くものは、全員シャワーだと、騙され毒ガス行きです。

こちらは没収して捨てられたメガネ。

人々は幸せを夢見てこの場所に来ています。その時に必要な家財道具やこのようなお茶碗、鍋などを持って来ていましたが、

全員没収されます。

没収後は溶かしてナチスが再利用に使ったとか。

寒い日も(当時のポーランドは真冬にマイナス20度になることも)、暑い日も一日中、朝明るくなる前から夜暗くなるまで働かされます。それを監視員がどこにいても見張っています。

ある日、囚人たちはこの場所で、20時間近くも寒空の中立たされ、トイレも行けず

説教を聞かされたという話も残っています。

施設は、高圧電線で覆われていました。

逃げ出さないようにするためです。

しかし、実際はあまりにも過酷な環境にわざと触れて自殺する人も多くいたそうです。

こちらは、一日の食事です。パン一切れとほぼ具のないスープ。コーヒー汁と言われたまずいスープ。

以上。

一日のカロリーは1300カロリー程度。もちろん栄養素もほぼないため、

当然、過酷労働の中、持つわけもなく、9割以上の方は餓死または病死したそうです。

遺影も見ましたが、ほとんどの方はここに入って3ヶ月以内に亡くなっています。

3ヶ月でなくなるほどの過酷な労働とはどれだけ、ひどい状況であったかが推測されます。

110万人がこの場所で殺されました。この悲劇を忘れないために作られた記念碑です。

各国の言葉に訳され並んでいました。

感想について 絶句、言葉も出ないとはこのことを言うのでしょうか。 騙され手を繋ぎ、笑顔で列に並ぶ一家の写真。

当時のまま残されたガス室、処刑場、拷問室、焼却炉、独房、宿舎施設、遺品。 亡くなった方の写真、子供の写真。どんどん弱り細くなっていく人。目を背けるような多くのものを見ました。

話を聞けば聞くほど、戦争、ナチス、このような事実が現実にあったことについて、憤りとモヤモヤした感じが今も抜けずにいます。そしていつの時代も迫害を受け続けているユダヤ人についても色々考えてしまいます。

非人道。人は人に対してここまで悪魔になれるのか?と信じがたい気持ちでした。

ガイドをしていただいたポールさんはこう言いました。

「このような歴史があったことを残すことを知ることは人々にとってとても大切なことです。

そして、人間は他人に対してどこまでも非道になることができるということです。

このような歴史があったことを知り、伝えて行くことは大事です。

ただし、その上でこれから先の未来があります。

過去のことは過去のこと。

大事なのは未来を見据えて何をして行くかだと私は思います」

未来が、世界が明るい平和で幸せなものでありますように。

この場所で私は強く思いました。

さて明日からは、4カ国目のとある美しい街へ移動です。

こちらは生還者の本です。一度読んで見るとこの悲惨さがよくわかると思います。

 

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