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インボイス制度についての免税事業者対応法と弱小企業からの独自視点

更新日:2023年10月3日



インボイス制度が始まりましたね。

弊社の方針については以前お知らせで公開しました。<こちら>


制度自体の反対意見、それに対する反論意見。

有識者のコメントやご意見など、世間を賑わせてます。


私の視点としては、元々14年ほど前に開業届を出してからしばらく、一個人事業主としてしばらく過ごし、小さなステップアップの過程で、ようやく5年ほど前に法人化した程度の、小規模企業。全くもって才能のある経営者ではないので、良い時以上に、地獄を見るほど悪い業績も経験しながら、今日まで生き延びてきた「弱者の視点」で本制度について思うこともあります。


弊社は、企業とのと取引もあれば、個人事業主との取引もありますが、開業した14年ほど前から良い関係性を維持し、長い付き合いの事業所も多数あります。

そんな立場からの視点として、少し最後に意見も書かせていただきつつ、

現在のインボイス制度と問題点や対策について書いていけたらと思っています。



インボイスって何?基本情報

まずは基本情報として、インボイスって何?の部分ですが、

要するに、軽減税率の導入後、消費税の仕入税額控除の金額を正しく計算するために導入される法改正です。

インボイス制度開始を受けて、買い手側が適用税率や消費税額等を正しく把握するために、売り手側は「インボイス(適格請求書)」の発行が必要になる。というのが、超ざっくり簡単な流れになります。


※軽減税率とは

特定の品目の課税率を他の品目に比べて低く定めること。

我が国では、消費税率を10パーセントに引き上げる際、様々な反対意見もあった中、低所得者対策として食料品や新聞などが軽減税率(複数税率)の対象品目となり、税率は8パーセントのまま据え置かれるということで決着がついた。と記憶しています。

あの当時も始まった当初は「分かりにくい」、「潔く全部10%にしてくれよ」、単純に会社内の経理なども担っている何でも屋社長の立場もあるので、「1つ1つのレシート処理チェック(どこまでが8%?どこまでが10%)などがめんどくさい」など余計な仕事が増えてしまいその対応に追われました。


そもそもの話「消費税の仕組みと概念」について


さて、なぜこのインボイス制度について反対運動も起きるなど、一部のフリーランスを中心に、大きな波紋を呼んでいますが、そもそもこの問題の根底にあるのが、「消費税の仕組みと概念」についてです。

案外、会社員などの場合、納税義務がないので、関わりのない話ですし、知らない方の方が多いかも知れませんね。

消費税って結局どう発生してどこに消えていくの?って話なんですが、少し解説します。



消費税とは

物品やサービスの「消費」に着目し課税する間接税です。

国内、ほぼ全ての物品の販売やサービスの提供等を課税の対象となっており、取引の各段階でそれぞれの取引に対して10%又は8%の税率で課税されます。


つまり、

買い手が10,000円の商品を売ろうと思ったら、

売り手側は消費税を掛けて11,000円(10%)或いは10,800円(8%)で請求する。

という、買う側、売る側の取引で、もはや日本では誰もがなんの疑いもなく、当たり前に行っている制度です。



では、この消費税の取扱いについて

発生した消費税はどこに消えていくの?

と書いた方が分かりやすいですかね。


事業者は、消費者から預かった「消費税」をどうするのか?

というと、消費者に代わって国に納税する。という義務があります。


例えば年間の合計で商品価格の合計1,000万+100万円(消費税10%)

の売上があった場合、


単純計算で、商品価格の売り上げとは別に、100万円の消費税を事業者側は受け取った(預かった)。ということになりますね。



これが、そっくりそのまま懐に入れば嬉しいのですが、とある条件の事業者について、 この受け取った(預かった)消費税の総額100万円について、事業者は国に収める。

というルールがあります。


結果、経費を差し引いたら赤字だったから、、、とかそんなのは通用しません。

全体的な利益がマイナスの年であれ、受け取った消費税分は絶対に納めなければならない。

ということで、考え方としては、消費税分として8〜10%余分に受け取ったものの、

最終的には、国にお返ししなければならない。(つまりいずれ、この消費税分は国に納めることで手元から消えていくお金)それが、消費税の基本的な仕組みでありルールです。


※実際は、上記仮に、消費税の総額が100万円だった場合も、

原則課税、簡易課税のどちらかを選択し、その計算式に当てはめて納税するので、

100万円から仕入れ排除など、幾分か引いた上で納税額が決定されますが、

その辺りの制度は、かなり難しい話になってくるので、消費税は預かり金で国に返さないといけないという基本さえ理解いただければなということで、この計算式などの説明は除外します。



消費税を必ず納める必要の無い事業者(免税事業者について)


消費税の仕組みについてはご理解いただけたかと思いますが、

ただし、2023/04/01までは、以下の重要なルールがありました。

これが、先ほど書いた懐に丸っと消費税分も入ればラッキーなのにが許された一部の免税事業者についてです。


ルール

売上高が一年間の売上高が、1000万以下の事業者

→納税義務が免除される。


そうなんです、1,000万円以上を売り上げているか売り上げていないかが重要なラインであり、この免除ルールによって、「消費税分を掛けて請求しているものの、消費税分の納税は納めずに良い。」

といった事業者について、がこれまで多数該当していたわけです。



中小企業庁のデータより抜粋

1,000万円以下の事業所:個人事業で7割、会社で1割




※ちなみに弊社は職業柄、売上だけは一応事業開始2年目には1,000万を超えていました(2年間は免除される)。

とはいえ、多くの人員が必要で、そこから人件費、それなりに高額な経費もかかる特殊な仕事なので1,000万以上入ってもそれ以上に出てしまうような年もありました。

そんな中、後からやってくる消費税の納税。

毎年3月末確定申告の時期になると、その他各種納税に加え、大変な額の消費税額の請求に、自身の貯金を切り崩し納税に充てたたことも数知れず。胃のキリキリする思いで消費税に向き合ってきました。

インボイス制度から予測される問題点

さて、そんなインボイス制度下では、免税事業者との取引の見直しが課題になると予想されます。


仲の良い会社経営者の皆様からこれまでの期間、色々なお話を伺ってきましたが、みなさん一様に「同業種の大企業がどう動くか様子見」と仰っています。

免税事業者との取引が多い事業者にとっては、負担額が増える可能性が高く致命的な問題にもなりそうな話ではあるのですが、


基本として、

仕入税額控除を行うための、「インボイス(適格請求書)」を発行できるのは課税事業者のみと決まっており、

免税事業者との取引においては、仕入税額を控除できず納税額が増えることにななるのです。


簡単にいうと、

売り手:免税事業者として消費税納税は行わないため、インボイス登録はしません。

ですが、これまで通りの請求で行かせてもらいます。(これまで通りとは10%の消費税を掛けて請求させていただきます)。のパターンです。


この場合どうなるかというと、

買い手(自社):取引先に提出する請求書や領収書、納品書などがインボイス制度に対応している「適格請求書」ではない場合、仕入税額控除が認められず、

「買い手側は負担する消費税が多くなってしまう」

のです。


対策はないの?

これらの問題を少しでも改善するための対策として以下の方法があります。



対応方法①:課税転換を求める


免税事業者に課税転換を求め、課税事業者になってもらうという方法があります。 取引先が課税事業者になれば、「インボイス(適格請求書)」を発行できるようになるため、仕入税額控除が可能となり現行どおりの取引が継続できます。


フリーランス側のデメリット

フリーランス側が納税義務が発生するため、1000万円以下の事業者であっても消費税の

支払い義務が発生します。


自社側のデメリット

価格交渉が生まれる(いちいち交渉が発生し面倒臭い)。

懸念としては、免税事業者である取引先が課税事業者になることで、これまで払っていなかった消費税額を払うことになるため、その分取引の価格を引き上げて欲しいと交渉されることが考えられます。

価格交渉については、一方的に拒否すると法律に抵触することがあるため、両社で協議が必要となります。



対応方法②:取引価格の減額を求める

先ほどの逆パターンですね。

免税事業者が、消費税課税転換はしたくない。現行通りで(消費税を掛けて請求)となった場合。その場合も、取引価格の引き下げを交渉する方法があります。


(結果交渉や話し合いが必要になりますので、面倒は変わらないですが。)


激変緩和措置

さて、そんな交渉の際に是非、この言葉と意味を知っておくと良いかと思います。

23年10月からのインボイス制度開始に伴い、3年間(つまり26年の10月まで)、

仮に免税事業者から仕入れたとしても、80%だけ消費税を控除できるといった制度です。


さらに、それ以降も26年10月から29年10月までの3年間、免税事業者、インボイス登録を拒否している事業者からの仕入れであっても50%だけ消費税が控除できるようになる、という措置が設けられています。これが激変緩和措置という制度です。


例として、仮に請求額に500円の消費税が掛けられていた場合

この金額を後日、国に納めることになったとします。


ですが、23年10月から26年10月までの3年間については、この500円について、

免税事業者から仕入れたとしても、500円×80%(400円)控除していいことになります。


激変緩和措置のルールに基づき

消費税10%を請求された場合、そこから2%引きの額を交渉することで自社の新たな負担額を実質無くす。という方法です。

この方法はさまざまなサイトや、世の中の税理士先生のブログなどでも、紹介されている一案ですので、比較的主流となる交渉方法ではないかと考えています。


 

以上、世間を揺るがすインボイス問題

これには免税事業者と、課税事業者それぞれの視点があり、どちらも「負担したくない」「損はしたくない」という考えからだと思いますが、それはまぁお互い当たり前のことです。双方に折り合いがつくような交渉がベストだとは思いますが。




個人的には、なぜこんなややこしい制度を作った。と思ってしまいます。


当社の仕事も、免税事業者との取引は少なからずあり、そのなかの大半は古いお付き合いのある取引先だったりもするので、この制度は不要な交渉のめんどくささが増えますし

売上減少に繋がる、あるいは納税増加に繋がる双方にとって死活問題ですから、

場合によっては双方の関係性にヒビの入る可能性もある制度とさえ思ってしまいます。


消費税という制度がある以上、もはや分かりやすく全事業者同じように、消費税を掛け、消費税をルール通りに納める。

といった方が、シンプルでややこしくなくていいのでは?

(まぁ、素人意見ですからもっとこの制度の背景には、複雑な事情があるのでしょうが)

と、安直ながら思ったりするのです。







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